相続税の申告・納税とその手続き

3ヶ月と10ヶ月が重要

相続税は、亡くなった人(被相続人)から財産を取得した場合に課される税金で、その取得した相続財産が基礎控除額を超える場合に相続税の課税対象となり、申告・納税しなければなりません。

その一連は、

  • 被相続人の死亡を知った日(通常は死亡した日)の翌日から、
  • ・3ヶ月以内に『相続するかしないか』を決め、
  • ・相続する(限定承認を含む)場合は、10ヶ月以内に申告・納税
  • しなければなりません。

例えば…
被相続人が3月31日に亡くなりその日に知った場合、その翌日4月1日から

3ヶ月以内に『相続するかしないか』の判断 6月30日まで
10ヶ月以内に相続税の申告・納税 翌年の1月31日まで

3ヶ月以内に必要な手続き

3ヶ月以内に必要な判断とその手続き

『相続するかしないか』の判断は、被相続人の死亡を知った日(通常は死亡した日)の翌日から3ヶ月以内にしなければなりません。

Point!

『相続するかしないか』を判断する際の注意点として、
相続する財産には、現金・預貯金、不動産、有価証券など『プラスの財産』のほかに、
借入金や未払金といった『マイナスの財産』も含まれる点にご注意ください。

相続するかしないかの判断

『相続するかしないか』の判断には次の3つのケースがあります。

  • 相続する場合【単純承認】
    相続する場合には『プラスの財産』だけではなく、『マイナスの財産』も全て相続しなければなりません。
    何も手続きをせず、これらの全てを相続することを【単純承認】と言います。
  • 相続しない場合【相続放棄】

    その状況によっては借金のほうが多い、つまり『マイナスの財産』の方が多いこともあります。

    このような場合に相続すると、結果的には「借金だけを背負う」ことになりますので、敢えて『プラスの財産』も『マイナスの財産』も相続しないという方法があります。これを【相続放棄】と言います。

  • プラスの財産の範囲で相続する場合【限定承認】

    『プラスの財産』と『マイナスの財産』のどちらが多いかはっきりしない場合等は、『プラスの財産』とその『プラスの財産』の範囲内で『マイナスの財産』を相続するという方法があります。これを【限定承認】と言います。

    この場合、結果的に『マイナスの財産』が多いときは、その『プラスの財産』を超える部分の『マイナスの財産』(借金等)は引継ぐ必要がなく、逆に『プラスの財産』が多いときは、そのまま引継ぐことができます。

必要な手続き

『相続する(単純承認)』の場合は、3ヶ月以内に特別な手続きは必要ありませんが、 『相続しない(相続放棄)』の場合と、『プラスの財産の範囲で相続する(限定承認)』の場合は、3ヶ月以内に家庭裁判所に申立てる必要があります。

何も手続きをしなければ【単純承認】したとみなされ、『プラスの財産』だけではなく、借金などの『マイナスの財産』も相続することになりますのでご注意ください。

【単純承認】の場合 手続き必要なし
【相続放棄】の場合 家庭裁判所に申立が必要
【限定承認】の場合

※何も手続きしなければ【単純承認】したとみなされます。

Point!

3ヶ月以内に上記の決定をするためには、それまでにおおよその相続財産の総額(遺産総額)や、遺言書の有無とその内容誰が相続人となるのか等を把握しておく必要があります。この3ヶ月間には『葬儀』や『四十九日法要』などもあり、時間的な余裕はそれほどありません。『いざ』という時の備えとして、早めに準備することをお勧めします。


※『プラスの財産』と『マイナスの財産』を記載した『遺産目録』を作成しておくと、相続するかしないかを判断する際だけではなく、遺産分割協議(下記参照)等の際にも役立ちます。

※【相続放棄】の場合は、相続人が複数いる場合でも、各自で放棄することができますが、【限定承認】の場合は相続人全員の合意が必要となりますのでご注意ください。
なお【限定承認】につきましては、この他にも様々な注意点があり、その手続きも煩雑です。さらに所得税が課税(みなし譲渡所得課税)される場合もありますのでご注意ください。

※上記の相続税に直接関係する手続きの他、『死亡届』『死体火葬許可証申請』『健康保険・介護保険・年金等の手続き』『生命保険金の請求』等の様々な手続きが必要です。

※その他、被相続人が個人事業主だった場合や、不動産所得を得ていた等により確定申告が必要な場合には、4ヶ月以内に準確定申告(被相続人に代わり確定申告を行う義務)が必要となりますのでご注意ください。

相続税の申告と納税

10ヶ月以内に申告・納税

相続税の申告・納税の期限は、被相続人の死亡を知った日(通常は死亡した日)の翌日から10ヶ月以内とされています。

遺産の分割

相続税を計算する際には相続財産(遺産総額)を把握し、その遺産総額を『誰がどれ位の割合で相続するか(遺産の分割)』を決める必要があります。

遺産の分割は、基本的には遺言書に基づき分割されますが、遺言書がない場合は、一般的には『法定相続分』を目安として、話合い(遺産分割協議)により分割します。

なお、遺産分割協議の結果は、後々の「言った、言わない」のトラブルを防ぐためにも『遺産分割協議書』を作成しまとめておくことをお勧めします。

Point!

万が一、遺産分割協議で話がまとまらない場合は、とりあえず『法定相続分』で分割したと仮定して申告・納税し、後から過不足を精算することをお勧めします。これは『税額控除(下記参照)』等を利用する場合には、10ヶ月以内に申告しなければならないためです。

相続税の申告と納税

相続税の計算手順は、遺産総額から基礎控除額を控除し、基礎控除額を超える場合には、上記の分割割合に応じた各相続人の相続税額を計算し、その相続税額から『税額控除』を差し引くことにより申告・納税するという手順になります。

『税額控除』とは、一定の要件を満たす場合に、各相続人の相続税額から一定の金額を控除することができる税額軽減措置です。

遺産総額 ー 基礎控除額 ≦ 0 (遺産総額が基礎控除額の範囲内の場合) … 納税なし
> 0 (遺産総額が基礎控除額を超える場合)
… 各自の相続税額を計算する
(その相続税額をXとする)
X ー 税額控除額 ≦ 0 … 納税なし
X ー 税額控除額 > 0 … その金額を納税

Point!

遺産総額が基礎控除額の範囲内にある場合は相続税は課税されず、また、基礎控除額を超えても『税額控除』によって税額が0の場合は、納税の必要はありません。
ただし、納税の必要はなくても『小規模宅地等の特例』や、税額控除のうち『配偶者控除』を利用する場合などは、10ヶ月以内に申告が必要ですのでご注意ください。

相続税の申告・納税は、10ヶ月以内に、各相続人がそれぞれ行います。

なお、申告期限までに申告をしなかった場合や、申告期限までに申告しても、税金を期限までに納めなかったときは利息にあたる延滞税がかかる場合があります。また、実際に取得した財産の額より少ない額で申告をした場合には、本来の税金のほかに加算税や延滞税がかかる場合がありますのでご注意ください。

Point!

これまでの一連の流れを踏まえ、申告書や資料を作成し、これらを10ヶ月以内に、税務署に提出しなければなりませんが、申告書の作成やその準備には時間を要します。さらに、相続の開始前に準備しておくことで節税できる場合もありますので、お早めにご相談ください。


※『税額控除』とは、一定の要件を満たす場合に、各相続人の相続税額から一定の金額を控除することができる税額軽減措置で、『贈与税額控除』『配偶者控除(配偶者の税額軽減)』『未成年者控除』『障害者控除』『相次相続控除』『外国税額控除』があります。

※上記の情報内容は作成日現在の法令に基づいておりますが、閲覧者様の具体的な行為、取引等に適用する場合におきましては、状況により上記の情報内容と異なる場合も考えられます。閲覧者様に生ずる損害・不利益等に関しましては、一切の責任を負いかねますので予めご了承ください。

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    料金の一例:
    相続財産評価額合計7千万円、
    共同相続人2名の場合

    相続内容
    相続財産 不動産
    (土地一筆、自宅)
    4千万円
    現預金 1千万円
    生命保険 (2社) 2千万円
    合計 7千万円
    共同相続人の数
    (配偶者及び子1名)
    2名
    相続税申告の「要・不要」
    遺産分割協議書作成の
    「要・不要」
    不要

    上記の相続内容の場合

    料金内容 (税別)
    基本報酬 ¥198,000
    自宅不動産評価
    (¥40,000×一筆)
    ¥40,000
    共同相続人追加
    (¥50,000×1名)
    ¥50,000
    合計 ¥288,000

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